家を暮らしの詰まった“住まい”にするために

住まいを白いご飯に例えた人がいます。
どちらも日本人の生活にとってなくはならないもの。毎日、おかずは変わりますがベースとなるご飯は変わりません。ご飯はいつもおかずを引き立ててくれます。住まいもおかずのように毎日変えることはできません。住まいも、ご飯のように何十年も飽きのこない安定した暮らしのベースになるようにすることが望ましいのではないかと。
白いご飯は一見、見た目の違いはありません。そういえばご飯をよそる茶碗の形や大きさも大きな違いはないですね。けれど、味やその質には大きな違いがあります。住まいも目に見える形やデザインにこだわるのではなく、目には見えにくい“本質”にこだわるようにしていきたい。家を暮らしが詰まった本当の“住まい”になるような設計をして行きたいと思っています。

1.身近で等身大の生活にあった、普段着の”我が家”であること


あたりまえのことですが、そのお宅の暮らしがにじみ出てくるような、住まい手の家らしい“我が家”にしていきたいと考えています。背伸びをしたり、誰かの暮らしをまねたり、展示場から選ぶような家ではなく、あくまでも身近で等身大の生活にあった“我が家”になること。家族が楽しく、気持ちよく暮らせる“我が家”であること。

それには「これまでの暮らし」や「すでにあるもの」を大切にすることから始めることで、普段着の“我が家”ができるのではないかと考えています。それは自分らしさや家族のルーツを大切にしていくことに繋がっているように思え、身体だけではなく、心が落ち着く、健やかな住まいになっていくのではないでしょうか。

2.美しいおおらかな屋根を持ち、“ひとつ屋根の下”の感じがあること


子どもが描く家は、決まって三角屋根を持つ”ひとつ屋根の下”の家。
誰の心にも伝わる家の原型、心の奥の記憶を呼び起こすようなものかもしれませんね。大らかな屋根の下、家族が分け隔てなく暮らす家。けんかをしてもなんとなく気になる、家族の繋がりが感じられる家。どこにいても笑い声が聞こえ、家族の気配がそれとなく伝わる家です。

家族が知らず知らずに集まる”住まいの重心”を設け、住まい手を優しく包むおおらかな屋根を架けます。大きく枝を広げた樹の下にいるような、守られた安心感がある家がいいなぁと思います。

3.そこにいると、なんだかうれしくなるところ


ずっとそこに居たくなるようなところ
背中をそっと押してくれるようなところ
家族が穏やかに向き合えるところ
暮らしを支える家事や収納スペースがここちよいこと

日々、家族の体温、家族の気持ち、家族の眼差し、家族の希望に寄り添い、歩調を合わせてくれるような、親しみある場所を提案したいと思います。

4.四季の変化を移し込む家


住まいはいつも” 外”と関わっています。” 外”と素敵な関係が築けると、暮らしはずっと豊かになります。

身近な自然は、日々の生活をゆったりと心地よくしてくれます。昔の住まいは実にうまく身近な自然を採りこんでいました。夏は陽射しを遮り心地よい風を住まいに採りこみ、冬は心地よい日差しを採りこんでいました。縁側の日向ぼっこ、風にゆれる枝葉をふっと眺めるだけでも違いますよね。

日々の暮らしに、自然が関わるようにすること。刻々と変わる四季の変化を、移し込む住まいを提案していきます。

5.時間を経ても変わらぬ“確かさ”に委ねる


一時の思い付きやマーケティング等によって作られたものは、時間の経過に耐えらず、しばらくすると「ちょっともう古いね」のように陳腐化していきます。住まいの耐久性もしかり。新しいものより変わらないもの、時間を経た普遍的な“確かさ”を、家づくりの拠り所にしていきたい。これから何十年も暮らしていく場所なので、変わらぬ“確かさ”を大切に設計に反映させていきたいと考えています。

使われ続けたもの、改良を重ねたつくり方、気候や風土から導かれたシンプルな形や工夫などを、素直に家づくりに活かしていきます。

6.確かな品質と適正な価格


住まいは陽や雨風にさらされ、常にダメージを受けています。長い時間に対する耐久性が求められ、住まいは弱い所(ある意味ローコストにした部分)から劣化していきます。確かな品質を確保して維持管理費まで考慮した価格を考慮することが大切で、また目に見えない、音や触覚、温熱環境、耐震性といったものまで踏まえた適正な価格が求められます。

耐震や断熱性能等は共通の「ものさし(指標)」で判断し、数字を競うのではなく、数字に裏付けされた“確かさ”を確保していきます。建物だけではなく、家具や外構、庭、手入れやランニングコストを踏まえた、暮らしに係る“あらゆる面の設計”を踏まえるように心掛けています。

7.愛着を持って住み継がれる住まいであること


ずっと長く暮らす場所だからこそ、カタログや展示場から選んで買うのではなく、じっくり考える家づくりをすすめてほしいと思っています。家族みんなの暮らしをまとめ、構造や設備、家具、インテリア、外構、植栽、まちなみ、周辺環境を、一貫した考え方で、一緒につくっていきましょう。

買うのではなく、一緒につくる。
そうすることによって、愛着をもって暮らしを楽しむ住まいにしていけると信じています。

※「家を暮らしの詰まった“住まい”にするために」は、具体的な考え方や建築的な手法などの詳細をまとめた冊子をご用意しています。
たてもの相談をお申し込みのご家族に、会社案内等と合わせてお送りしています。

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