温熱環境性能

夏の木陰の涼しさや冬の日だまりの心地よさを実現する。
冷暖房機器に過度に頼らず省エネルギーを実現させながら、自然のエネルギーを利用し調整しながら、心地よい温熱環境性能を実現していきます。

1.省エネ対策等級4 (=次世代省エネ基準)のワンランク上へ
温熱環境性能も耐震性能と同様、住宅品格法の性能表示で示された「省エネ対策等級(共通のものさし)」で示すことができます。断熱材の種類や特殊な工法等にとらわれることなく、家全体の断熱性能(熱損失係数:Q値)や夏期の日射遮蔽性能(夏期日射取得係数:μ値)で示し検討しています。 自由工房の住まいは、「省エネ対策等級4(=次世代省エネ基準)」を基準としています。なかでも断熱性能は、少ないエネルギーで冷暖房効率を高めたり、家全体の温度差を少なくしてくれるなど、温熱環境性能の基本となる性能です。東京や静岡(Ⅳ地域)の熱損失係数(Q値)は2.7ですが、「次世代省エネ基準の設定」が平成11年であることや電力消費量の少ない家を目指すことを考えれば、1.9程度(HEAT20のG1レベル)を標準、1.6程度(HEAT20のG2レベル)を目指したいと考えています。

2.自然エネルギーの利用と調節
自然エネルギーは利用するだけではなく、いかに調節するかがポイントになります。太陽の光や暖かさ、風を四季に応じて建物に取り込んだり、遮断したりしていくかが重要になります。

自立循環型住宅の手法を取り入れています。
平成13年度から国交省技術政策総合研究所と国立研究開発法人建築研究所により進められてきた「自立循環型住宅開発プロジェクト」。その研究成果としてまとめられた「設計ガイドライン」を元に、住まいの設計にパッシブデザインを活かしていく方法です。パッシブデザインを活かすために、日射や卓越風向といった地域特有の気象データを集め、分析しながら設計にフィードバックしています。

 

3.「冬暖かく」の室温の目標値
次の図が断熱性能と各部屋の温度の関係を分かりやすく示してくれています。
赤の点線で囲った図が目標としている断熱性能で、熱損失係数Q値(熱の逃げやすさ)で示すと1.9W/㎡K位になります。

晴れた日の昼間で外気温が8℃、静岡では1月頃。
暖房しなくても日当たりの良い部屋の室温は20℃以上になり、日の当たらない部屋でも熱が外に逃げにくいので15℃以上になります。

同じ日の夜で外気温が5℃。
暖房している部屋が20℃の時、暖房していない部屋でも熱が逃げにくいので、17℃位に保つことができます。
各部屋の温度差も小さくなり、全ての部屋を暖房している全館暖房に近い状態になっていきます。
ヒートショックも起こりにくくなります。

【参考事例】あそうのいえ (Q値=1.7W/㎡K)

初日の出をお孫さんと迎えている写真を送ってくれました。
元旦7時頃、静岡では外気温4℃。お孫さんは素足でパジャマ姿。
左下に見えるのが床下エアコンです。

4.先人の知恵や工夫に学ぶ
私たちが古民家の調査や再生、歴史あるまちのまちづくりを通して学んだ、昔から受け継がれてきた暮らしの知恵や工夫も設計に活かしていきます。その地域の気候風土を読み解きながら住まいを計画してきた手法をはじめ、2世帯や3世帯で暮らしたり、四季の変化に合わせて暮らしのしつらえを変えたり、自然な素材を使うなど、技術的なことだけではなく、暮らし方も含めた様々な工夫を活かしていきたいと思います。

PAGE TOP